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2008年3月27日 (木)

卑怯者@東京

新銀行問題で責任回避を続ける都知事に対して、その新銀行の発案者でもある大前研一氏が述べたコメントは「卑怯である」というものでした。僕はこれほど簡潔にして的を射た人物評を久々に眼にしました。「卑怯者」の称号は、まさにあの尊大にして小心な都知事にぴったりで、大前氏が所詮同じ穴のナントヤラであることを差し引いても、拍手に値すると思います。
それにしても、新銀行東京だの、首都大学東京だの、なんとセンスのないネーミングなんでしょうか。とても「文学者」とは思えないです。いっそのこと、肩書きも大将軍@東京とか大統領@東京とかににしたらどうでしょう。結局は小説家としても二流、政治家としても二流のこんな人物に、3期も都知事をやらせてしまった都民にきっちりツケが回ってきたということですね。僕としては、新銀行の精算にかかる費用は、過去の選挙で石原に投票した人が連帯責任で負担するのがいいと思うんですがね。対岸の火事で、嘲っていらっしゃる他県の方も多いことでしょう。笑えない府民の方もいるかもしれませんが。
というわけで、今日は月末かつ年度末でもあるので、最近のニュースからの小ネタ集です。

秋田の連続児童殺人事件の被告に、無期懲役の判決が下されました。最近の厳罰化の風潮の中、裁判官は死刑に処すべきか否かで、相当悩まれたことだろうと思います。その量刑が妥当であったかどうかについてコメントする気はありません。ただ、裁判官というのは、人を死刑にする合法的な権限を持っている唯一の人間なわけで、死刑判決を下すには相当な重圧があるであろうことは想像がつきます。それは、死刑と決定するまでの様々な判断の重さはもちろんのこと、死刑を宣告した後の責任の重さということも含めてのことです。奇しくも今日、再審請求が棄却された袴田事件の一審判決を書いた判事さんが、当時有罪とするには無理があると思いながらも、死刑判決を書かねばならなかったことを悔いて、袴田死刑囚の再審請求運動をしているのは、ニュースでも報じられているところです。人に死刑を宣告するということは、たとえ直接自分の手を汚さなくても、人を殺すことに他ならないのであり、それだけ背負わなければならないものも重いのだと思います。裁判官とは、社会のためにその重荷を背負うことを覚悟の上でその職を選んだ人たちであり、その重荷に充分見合うかどうかは別として、それなりの地位と報酬を与えられ、それなりの社会的尊敬を集めているわけです。
さて、問題はいよいよ来年から実施されるという裁判員制度なるもののことです。もとより人を殺す覚悟もなく、それなりの地位や報酬が与えられているわけでもない我々が、果たして人ひとりを死刑にすることの責任を背負うことができるのでしょうか。たとえば秋田の事件を裁かねばならないとして、被告を死刑に処すことができるでしょうか。僕にはできません。たとえ社会正義の名の下であったとしても、人を殺すことはできません。
僕は、その導入の理由がいまいちよく理解できない裁判員制度には反対ですが、もしどうしても導入するというのであれば、それは死刑の廃止とセットでなければならないと考えます。人を死刑にする責任を、一般国民に押しつけるのは、どう考えても理不尽です。もし万が一、裁判員制度のもとで死刑にしてしまった被告が、冤罪であったことが判明したらどうするんでしょうか。裁判官ならば、不明を恥じて職を辞すこともできます。でも、裁判員には逃げ場はないのです。こうした点についての充分な国民的議論も行われずに、1年後には裁判員制度が始まろうとしています。

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2008年3月22日 (土)

春の雪

Sengenjinja_2 春分の日の昨日は、ヴェネツィア大学のタツマ君とマリーレナさんと一緒に、富士山へ出かけました。
あいにくの雨模様で富士山は見られそうもありませんが、とにかく早起きして出かけることにしました。
ところが河口湖インターを降りたら、なんと雨が雪に変わってしまいました。みるみるうちに積もりだして、浅間神社に着いた頃には、ご覧のような雪景色に。暖かいシチリア出身のマリーレナさんは、雪が珍しいと喜んでくれましたが、寒いです。冬へ逆戻りです。

ちょうど神事が行われていたので、それを見て、境内を一周見学してから、富士吉田市立歴史民俗博物館へ。ここは、小さいけれど、展示はわかりやすいし、図録もよくできているし、おすすめの博物館です。博物館便りの「MARUBI」も、ためになります(「MARUBI」は博物館のHPでも読むことが出来ます)。また、富士山の自然や、歴史や民俗に関する資料を集めた図書室もあって、卒論くらいなら充分書ける資料が揃っています。なのに、いつ行ってもすいてるんだよね。富士五湖方面へお出かけの節は、ぜひ立ち寄ってみて下さい。
Fujisan1 こちらは、同館蔵「富士山真図」。
昨秋、松本市立博物館で開催された「信州大学蔵・小谷コレクション展」に、これとよく似たものが展示されていて、「あー、昔これと同じものを富士吉田の博物館で見た覚えがあるなぁ」と思ったのですが、これでした。
こちらは天保9年(1838)に三日市場村の神職網野某が作成し、天皇の叡覧に供したという書き付けが付いています。ちゃんと彩色までされています。

降りしきる雪の中を、博物館の敷地内に移築された「御師の家」などを見て歩いたら、すっかり身体が冷えたので、お昼には温かいほうとうを食べることに。午後は久保田一竹美術館などを見て、雨が上がる気配もないので、まだ明るい内に引き上げました。途中、そこら中に変なイタリア語が書いてある談合坂のSAで、おやきを食べながら、朝青龍が負けるところを見て、早稲田に帰り着いたのが8時過ぎ。ちょうどまるまる12時間の弾丸ツアーでした。
お二人とも、寒い中お疲れ様でした。

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2008年3月14日 (金)

重いゼイ

Cclemon 今日は渋谷までおでかけ。
写真はC.C.Lemonホールというけったいな呼び方になっている「渋公」ですが、その隣の渋谷税務署に恒例の確定申告に行ってきたわけで。

僕にとっては、生活がかかっている重要な行事です。なにせ、2月、3月は、ほぼ失業者状態で、ほとんど収入がありません(トホホ)。だから、ここで税金が還付されないと、4月の家賃が払えない。深刻であります。
去年はコマ数が減って月収が10万減った上に、定率減税も廃止になって、果たして家賃が払えるか心配でしたが、思ったより戻ってくるようなので、ほっと胸をなで下ろしました。
でも、よく考えたら、去年は税源移譲とやらで住民税が一気に倍増した(通知が来たときには何かの間違いかと思わず目を疑いました)ので、所得税が戻ってくるのは当然のこと。国は、これで差し引きゼロとと言っているけど、国民健康保険の納付額も住民税を基準に算定されるので、ガツンッとアップして、両方合わせると80万を超える額。これに国民年金を足すと100万近い額になります。これで、家賃と公共料金払ったら、手元にはほとんど残りません。じっと手を見るまでもないのであります。

それにしても、本当に払った額に見合うだけのサービスを受けているんだろうか、あるいは受けられるんだろうかと思っちゃいます。特に健康保険の納付額はもうすごいです。僕なんか、喘息と眼の病気をかかえているから、わりと医者の世話になっている方だけど、それでも病院に行くのは1ヶ月に1回もないから、全然追っつかない。たぶん、毎週通うくらいでようやく勘定が合う見当。それでも文句を言わずに払っているのは、納めたお金が回りまわって、高齢の両親の医療費になっているのだろうということと、自分がもっと年を取って、本当に毎週病院通いすることになったときにお世話になるであろうと考えるから。だから、もし健康保険制度の将来が保証されないのだったら、とてもじゃないけどこんな額は払う気がしないと考える人が出て来ても当然だと思います。
国民年金の問題もそうだけれど、保険や年金は、将来がある程度保証されているという信用の上に成り立っている制度なわけで、その将来を食いつぶすようなことを長い間平気でやってきた官僚たちの責任は限りなく重いです。あんな年金のでたらめな処理がわかっても、何万人もの年寄りたちが厚労省に押しかけて、杖を振り上げたり入れ歯を投げつけたりしないのはどういうわけだろう。まず怒れ、老人たちよ。若者たちに怒りの手本を見せてやってくれ。

国会でもめている日銀総裁人事にしても、各新聞の社説がこぞって民主党に矛を収めるように主張しているのは、訳がわからない。この問題は、もはや武藤氏個人が適任かどうかというレベルの問題ではない。要は、霞ヶ関の役人が書いたシナリオどおりに何かをするのはもうやめようという話なのだ。道路特定財源しかり、特殊法人問題しかり。結局は、この国をいいように蝕んできた官僚たちをコントロールできなかった政治の問題なのである。そのことに多くの人が気づき始めているというのに、相変わらず政治の動きは鈍い。新聞さえも、武藤氏個人の資質の問題に矮小化し、結果的に政府や霞ヶ関の言い分に追随する始末。いつから日本の新聞はこんな翼賛体質になったのか(って、よく考えたら、昔からずっとそうだったね)。
ここで流れを変えられなかったら、もう当分変えるチャンスはないかもしれない。昭和の初め、腐敗しきった官僚や政治家をどうすることもできないことへの閉塞感が、テロやクーデターを呼び寄せたことを忘れてはなるまい。自衛隊も幹部連中があの体たらくでは、国を憂うる若手将校たちがいつか立ち上がらないとも限らない。(って、かわぐちかいじの漫画じゃあるまいし、そんな意志もあって頭も切れる若手将校がいるとも思えんが)

ここで一句、「税納めて 心も寒し 弥生かな」。

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2008年3月11日 (火)

「神話の講座」開講

4月からの「新・神道概論 Reloaded 2.0」のために、コツコツとネタ帳作りに励んでいるカモノハシです。今日思いついて携帯ネタ帳にメモった新ネタは、「古神道はスパゲティナポリタンである」。勘の良い方は、たぶんもうわかったと思います。わからなかった方は、火曜日7限@文化構想学部へおいで下さい。今年もネタで勝負です。

Shinwa さて、それとは別にかねて話題の「成城寺小屋講座」でも、短期講座をやります。題して「日本神話再発見」。ちょっと大げさです。
シリーズ「神話を考える」の第1弾ということで、第2弾以降、小山和行さんの琉球神話篇とか、山本ひろ子さんの出雲神話篇などを予定しています。
トップバッターなので、責任重大です。とりあえずは、イントロとして「脱・記紀神話」のための「中世神話」入門といった話をするつもりです。
成城寺小屋は、カルチャーセンターとはひと味違った市民講座をめざしています。ご家族、知人等で関心がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご案内下さい。

以下に、チラシからの抜粋を載せておきます。

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