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2007年1月19日 (金)

おひとついかがでしょう

先週、ゼミ専用のブログに、演習の発表についてのコメントを書くために調べ物をしていて、こんなサイトを見つけてしまいました。
こだわり仏像専門店(栗田貿易)
名前の通り、仏像専門店なのですが、何がスゴイって、ネットショッピングができる!しかも品揃えが半端じゃない。Kurita_1932_13661237
Kurita_1932_13613882 たとえばコレ。荼吉尼天、26,040円なり。
彩色のものは、5千円ほどお高くなります。

こちら(右)は、雨宝童子。31,500円なり。
この他にも、八臂弁才天だの三面大黒天だの蔵王権現だの、なーんでもあります。一光三尊仏(善光寺風)なんてのも(「風」って、なんだよ)。画像は載せられませんが、歓喜天だってあります。
念のために言っときますが、フィギュアじゃないです。

Kurita_1929_16544169_1 そして極めつけがコレ!
宇賀神、29,400円なり
これが「カートに入れる」をクリックするだけで、クレジットカードで買えちゃうんだからすごい。
欲しいなあ、これ。

これらは皆、像高20㎝くらいの小さな像で、値段もお手頃価格ですが、等身の不動明王(彩色)とか、像高210㎝の千手観音(樟製)なんてのまである。168万円の千手観音をクリック一発、カートに入れているところなんて想像がつきます?

Kurita_1929_85507154 もひとつ、本気で買おうかと思っているのが、コレ!
三鈷剱、4,725円なり。
ぶら下げて歩いてたら、ぜったい新宿で職質だな。
授業に持っていって、黒板指すのに使いたいっ!

それにしても、三鈷剱はともかく、仏像買っても、素人じゃあ魂入れることできないから、フィギュアと変わんないよね。てことは、やっぱり買うのはお寺なのかなあ。もっとも、宇賀神に魂なんか入れちゃった日にゃ、おっかなくて大変だよね。間違っても、捨てたりできないし。うーん、でも欲しい。

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2007年1月 1日 (月)

今年もよろしく!

あけましておめでとうございます!
大晦日の夜まで、連続4週間1日も休みなしというタフなスケジュールをなんとか乗り切り、無事新年を迎えることができたカモノハシです。いやあ、途中、家人がノロウィルスに罹って寝込んだときはどうなるかと思った。
今年も、どうぞ変わらずよろしくお願いいたします。

暮れからずっと書くつもりで、時間がなくてできなかった新刊書紹介をば少々。

Sakurai まずはこれから。
わが心の師と仰ぐ桜井好朗先生の新刊『中世日本の神話と歴史叙述』。タイトルからもわかるとおり、ゆるぎもなく「神話と歴史叙述」という桜井史学(?)のメインテーマを奏で続ける論文18本(新稿を含む)を収めた論集。(?)マークを付けたのは、桜井先生は俗世の分類ではたぶん「歴史学者」なんでしょうが、僕は、25年前に不躾にも処女論文を送りつけて以来、一度も「歴史学者」として意識したことはないから。歴史"Hisotire"とは決して出来事の連なりではなく、物語に他ならないことに一貫してこだわり続ける先生は、その意味では「歴史哲学者」とでも呼ぶべきなのでしょうか。まあ、なんでもいいや。人がどう呼ぶかなんてことは、二の次の問題。僕自身、研究を始めたときに歴史でも宗教でも文学でも民俗でもない、それらの「あわい」に生きることを決めてやってきたので、自分が「ナニナニ学者」であるなどというアイデンティティはないし。研究などというものは、どこまでいっても「僕」個人に発するものであるという、当たり前のことを僕は桜井先生から学び、勇気づけられてきました。桜井先生は、研究という大海原にひとり小舟で漂っている僕にとって、常に方角を指し示す北極星のような存在です。
この本を手にしたときからずっと気になっているのは、この論集の最後に収められた「中世人の思惟と表現―中世文化史研究の対象とすべきもの」という1961年に発表された論文。先生が30歳の時、おそらく研究者として出発点に立たれたときに書かれた論文と思われ。この論文をわざわざここに入れられた理由を、ずっと考えている。ご本人いわく「これで店じまい」とのことだが、先生に店をたたまれては、僕のような棒手振りは依るところがなくなって困ります。お願いですから、もうちょっと頑張ってください。

Photo_13 もう一本はこちら。明月記研究会編『明月記研究提要』
雑誌『明月記研究』発刊十年を記念して刊行された、「明月記必携」とでもいうべき本。この10年間積み重ねてきた研究成果をまとめて公開することで、より多くの人の研究に資することを目的に出版したとのこと。
内容はというと、明月記断簡集成を始め、定家の年譜や研究論文目録に、関係地図や系図まで収めた、まさに至れり尽くせりの”超”便利な明月記ガイドブック。
当代一流の知識人である定家の日記は、その微妙な距離加減が定点観測の趣があって、中世を研究する者にとっては、欠かせない資料ではあるけれど、いかんせん専門家以外には少々使いにくい。僕のような門外漢には、この「明月記ガイド」は、とても重宝です。特に海外の中世研究者は必携じゃないでしょうか。

もひとつオマケは、アーネスト・サトウの『神道論』(東洋文庫)。新聞広告を見て、その日のうちに買いました。サトウの神道関係の論文の内、「古神道の復活」「古代日本の神話と宗教的祭祀」「伊勢神宮」の三編を収める。やはり注目は最初の「古神道の復活」。ひとことで言えば、宣長および篤胤の神道論を解説したものだが、その読みの確かさ、指摘の的確さは目を見張るものがある。相変わらず宣長の掌の上で踊っている帝大系の若手研究者などは、この本から勉強し直した方がいい。天皇の神格化と神道との矛盾についても言及するなど、「神秘的な宗教」にいかれてしまう外国人とは一線を画している。唯一惜しむらくは、「古神道の復活」という邦題の訳語。訳者も(注)で、うまい訳語が見つからなかったと述べているが、原題は"The Revival of Pure Shinto"。もちろん"Pure"なるものが、この世に初めから存在するわけはなく、このタイトル自体がすでにサトウの視点の確かさを表しているのだけれど、「古神道」としたことでそこのところがボケてしまった。ともあれ、おすすめの一冊。

というわけで、最後に新春にあたり一句。
「おまえが消えて喜ぶ者に/おまえのオールを任せるな」
ん? 

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