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2006年4月21日 (金)

新刊書2点

今週から、授業が始まりました。
先週まで毎朝6持に床に就いていたのが、今週になっていきなり連日起床が5時や6時なので、結構きついっス。去年は、五反田から高田馬場への移動中に、冷暖房完備の部屋(心地よい振動付き)で約1時間の昼寝をするという裏技をあみ出したのですが、今年はいかなる技術が身につくことやら。

それはさておき、佐藤弘夫さんから立て続けに2冊、新刊を頂戴しました。1冊目は『神国日本』(ちくま新書)。ウルトラライトかと見まごうタイトルですが、もちろんそんな内容ではありません。いわゆる「神国思想」に真正面から取り組んだ意欲作です。僕も「神国思想」に関しては、近代の神国ニッポン思想を叩くことはさして難しくないけれど、中世の神国思想は無礙に否定することもできず、なかなか厄介だなあと思っていました。よくある蒙古襲来を起因とする説にはかねてから強い違和感を覚えていたものの、元寇の影響も否定できない以上、それを超えるパラダイムを思いつかない。仏国土が下敷きであるという想像はつくものの、いまひとつうまく構造化できない。そうした問題に、佐藤さんは真っ向勝負を挑んでいるようです。まだ読了していないので、神国思想をねじ伏せることに成功したかどうかはわかりません。連休中には読めるかな。
もう一冊の『起請文の精神史』(講談社選書メチエ)は、『偽書の精神史』の続編。佐藤さんが以前からたびたび取り上げている起請文に登場する神仏の分析を通して、起請文を書く側、つまり信仰する側から見た中世の神仏のコスモロジーを描き出そうとするもののようです。こちらは、まだ読み始めてもいないので、いずれまた別の機会に。

それにしても、今月の新刊が2冊。すごいなあ。年末年始にいったいいくつのドーナッツが消費されたのだろうか。やっぱりポンデライオングッズもらったんだろうか。

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2006年4月15日 (土)

最澄と天台の国宝展

前回に続き、展覧会ネタです。
いや、書こうと思えば日々ネタはあるんですが、世の中で起きたことに一々素人評論家みたいなコメント書くのも、自己満足みたいで「なんだかなー」という気がして。それに、以前自分のWEBSiteで日記をつけていたことがあって、毎日書くことを自分に課してしまうと結構大変だったので、意識的にスローペースにしています。

でもって、今週いっぱいで展示替えということもあって、東博で開催中の「最澄と天台の国宝展」へ行ってきました。結論から言うと、見応えあり! 先週のとは大違い。といっても、今回は企画がどうのという話ではなく、出品されているモノの持つ圧倒的な力のせい。展示品のほとんどが国宝か重文となれば、小細工は不要ということですね。ふだんあまりお目にかかれない秘仏も惜しげもなくご開帳して、天台宗が宗派をあげて本気で協力したのが伝わってくる展示です。3年前の「空海と高野山展」が質量ともに凄かったので、あれへの対抗意識もあったのではないかと思うんですが、どうでしょうね。
展示品では、やはり話題の聖衆来迎寺の「六道絵」は圧巻です。普通だったら、5軸ずつ3回に分けて展示替えするところを、15軸一挙に並べて見せた英断に拍手。これは企画の勝利です。バラで見せたんでは伝わらないものがあるということをわかっている人が、お寺を説得したんでしょう。これ一点で、見るのに30分はかかります。いろいろ気づいたこと、感じたことがありますが、それはまたいずれ別の機会に。奈良博の「日吉山王宮曼荼羅図」や『山王霊験記』は、やはり生で見ると格別ですね。すばらしい。
それにしても、これだけ国宝が勢揃いして、「黄不動」はあるのに「青不動」がないのは、やっぱりおかしいです。青蓮院がとやかく言われるのも、むべなるかな。
あと、この手の展覧会の場合、たいていそうなんですが、京都でしか出さないものがかなりあるんですよねえ。ある時そのことに気づいて結構ショックを受け、「空海と高野山展」は京都と東京両方行って溜飲を下げましたが、今回は開催中に京都に行く用事が無くて残念。図録を見ると「京都展のみ」が結構あって、悔しいっす。
「六道絵」は明日までですが、それがなくても充分見る価値のある展覧会です。
オススメ度 ★★★★☆

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2006年4月 5日 (水)

日本の神々と祭り

先週、佐倉の歴史民俗博物館で「日本の神々と祭り」という企画展示を見てきました。最近はどこのミュージアムも、生き残りをかけて企画を工夫しているので、見応えのある展示が多いのですが、こんなカス展示は久々です。同行した友人たちの評価も、「(最近はめっきり少なくなった)デパートの企画展並みだねというものでした。
「神社とは何か?」などという、すごい根本的なメイン・コンセプトを全面に押し出している割りには、見終わって思わず「で、神社って何さ」と突っ込みたくなるような内容です。
展示では、出雲・厳島・伊勢・祇園の四社を取りあげているのですが、それぞれのセクションの担当者が違うらしく、バラバラの内容で統一感がない。中でもひどいのは伊勢で、僕はうっかり見過ごしてしまい、伊勢はどこか他の展示室にあるのかと思って館内を探しまわって、戻ってきて発見したときには思わず絶句しました。昭和の御神宝がちょろっと並べてあるだけで、なんだか全然わからない。ギャラリートークでは、これらの神宝がいかに大事なもので、借りてくるのが大変だったか力説してましたが、神宮徴古館に行けば一年中いつでも見られるってば。伊勢神宮の祭祀全体の中で説明しないで、神宝だけ切り離して見せるから、ものすごくちゃちに見える。あんな無理な展示するくらいなら、伊勢は最初からカットした方がよかった。他の三社は、伊勢ほどひどくはなかったけれど、けなしどころ満載の展示で、いちいちあげつらうとキリがないのでやめときます。

なんでこんなにひどい展示になってしまったのか、理由はいくつか考えられますが、そのひとつは図録を買って読んでみてわかりました。この図録はよくあるような展示品解説ではなく、テーマ別のわかりやすい読み物になっていて、豊富な写真が載せられており、展示品の写真もその中に散りばめられています。かつて、「よむ事典」とか「よむ美術全集」みたいなものが流行った時期がありますが、これは「よむ図録」といったらいいでしょうか。一線の研究者によるコラムなどもあって、とてもよくできています。(ただし、デザインとレイアウトは素人臭くて最低ですが)これで2,300円は、まあまあリーズナブルで、高校生や大学生にはお薦めできる一冊です。
で、ショボい展示の謎が解けました。この展示は、単に図録を売るための企画だったんだ。要するに、デパートなんかでやってる実演販売と一緒ですね。セラミック包丁売るために、トマト切ったりするアレですよ。そういえば、ギャラリートークのS教授も、さかんに「図録買ってください」と言ってたな。
というわけで結論。わざわざ佐倉まで行かなくても、送料450円払って図録を送ってもらうのが、一番正解だと思います。通販はこちらから。

オススメ度  ★★☆☆☆

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2006年4月 3日 (月)

ぶろぐはじめました

きっこもすなるぶろぐといふものを、おいらもしてみむとてするなり。

というわけで、とあるきっかけでblogを始めることにいたしました。
最初だからといって、あまり気合い入れて書くと、あとが続かなくなりそうなので、日記がわりに日々のよしなしごとなどをつらつらと書くつもりでいます。最近、物忘れが激しいので、書いておかないと、どんどん忘れるし。

ところで今日、本屋を覗いたら、「ちょいワルオヤジ」でおなじみ『LEON』が平積みになっていて、表紙を見ると今度は「ちょいロクデナシオヤジ」でモテようという魂胆らしい。でも「ワル」はカッコイイけど、「ロクデナシ」はどうなんでしょ。僕なんか、かなり「ロクデナシ」ですが、モテません(きっぱり)。「ロクデナシ」の上に「意気地ナシ」で「甲斐性ナシ」なのがいかんのかな、やっぱり。

このblogのタイトルの意味とか、profileについては、おいおい書いていくことにします。

とりあえず明日は、先週見た「日本の神々と祭り」展をレポートの予定。

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